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第2回・県北脳神経セミナー  (2009.7.29 センチュリープラザ那珂)

 この会の目的は、主に茨城県北地区の先生方を対象として、当院で実際に行っている治療の紹介、また外部講師をお呼びして最新の脳神経疾患関連について一緒に研鑽することです。

はじめに

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 7月29日に茨城県那珂市のセンチュリープラザ那珂で「第2回・県北脳神経セミナー」が開催されました。今回で2回目を迎える当院主催の勉強会です。前回が脳卒中の開頭術や血管内手術、サイバーナイフなど治療がテーマでしたが、今回は脳卒中の地域医療連携ということで、秋田脳研の鈴木明文先生をお迎えして、秋田県内での医療体制や地域連携の状況についてお話を頂きました。鈴木先生は以前に当院がtPA治療を開始する際、院内勉強会の講師をお願いした経緯もありまして、秋田からはるばるお越し頂きました。

 

県央・県北脳卒中地域連携パスの現状

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 当院のMSW高木さんによる、当院における地域連携パスの運用状況についてのお話です。聖麗メモリアル病院は、平成19年より日立製作所多賀総合病院(日立市)と志村大宮病院(常陸大宮市)との間で脳卒中地域連携パスを運用し、急性期から回復期、維持期まで患者さんの情報を各施設で共有し、スムーズに医療・介護・リハビリを提供できるシステムを構築しました。地域連携診療計画管理料の算定、平均在院日数の短縮などの利点もありますが、ワーキンググループや定例会にて病院・施設の垣根を越えたコミュニケーションを図ることができることが最大のメリットのようです。

 

専門医がいなくても大丈夫? 医療過疎地区での脳神経疾患の病診連携

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 次に岡崎匡雄先生(岡崎外科医院)に、脳神経疾患の病診連携についてお話をお願いしました。岡崎先生は、救急医療セミナーや創傷治療の勉強会など、幅広くご活躍の先生ですのでご記憶の方も多いでしょう。OECD加盟国の人口10万人当たり医師数は平均310人ですが、日本の場合210人と加盟国30国中26番目というデータがあります。茨城県は全国ワースト2の155人という少なさですが、先生が開業しておられる常陸大宮市は、なんと60人台という医療過疎地区で、脳神経外科専門医は岡崎先生だけです。この地域の脳神経疾患の患者さんは、基幹病院の常陸大宮済生会病院で受け入れますが、岡崎先生が電話でアドバイスしたり、必要なら直接行って診察するそうです。

 

特別講演 「秋田県の脳卒中医療体制 - 医療連携の取り組み - 」

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 鈴木先生によると秋田県には「日本一」が多いそうです。調べてみたところ、湖の深度(田沢湖)や理容所・美容室の数、小中学生の全国学力テスト順位などの良いデータや、自殺率や脳卒中発症率(1位か2位)という悪いデータもありました。秋田県は高齢化が進んでいるため脳卒中の発症数が増えています。一方、湯沢市や阿仁町では人口減の影響が大きく、脳卒中も減っているそうです。

 秋田県は脳神経外科医や神経内科医が少ない上、秋田市内とその周辺に集中しているため、地域によっては発症から2時間以内での救急搬送が難しいそうです(搬送先が限られるので)。急性期病院の受け入れ先となる回復期リハビリ可能な施設や介護施設も少なく、ショートステイの活用でなんとかやり繰りしている状態だそうです。医師とリハビリ施設の不足は全国各地で問題となってますが、茨城県(特に県北地区)も秋田県と似たような(もっとひどい?)状況です。

 鈴木先生は、このような現状に立ち向かうため、県民への啓発活動(出前講座)、医療関係者に対する勉強会(脳卒中懇話会)、救急隊と病院の連携強化(PSLS&ISLS)、医療従事者対象のセミナー(秋田脳研脳卒中セミナー)、秋田県MC協議会の発足、脳卒中地域連携パスなど医療連携の確立など様々な活動をされてます。地域連携パスは2008年9月より県北地区で開始したそうですが、定期的に勉強会や症例検討会を開催し、各施設の様々な職種のスタッフが顔合わせすることで、良好なコミュニケーションを取っているとのこと。先ほどの高木さんのお話にもありましたが、地域連携パスを運用するには「人と人との繋がり(ヒューマンネットワーク)」により、患者情報の共有やパス運用が円滑に行われるため、結果的に患者さんの利益になります。鈴木先生はこのような関係を「コミュニケーション・コンセンサス・コオペレーション」と呼んでおられました。

 秋田脳研には治療に必要な設備が「完璧」に揃っています。320列CT、MRI、MEG、PET-CT(サイクロトロン所有)、SPECT、(血管内手術専用)血管撮影装置、ガンマナイフ、などなど「無いものがない」充実ぶりとのことでした。同じ脳卒中医療を志すものとしては「うらやましさ」を感じました。

秋田県立脳血管研究センターのホームページ
http://www.akita-noken.jp/

おわりに

 第3回・県北脳神経セミナーは2010年初頭に開催予定です。日時と場所が決まり次第、ノバルティスファーマ様よりご連絡が行くと思いますので、少々お待ち下さい。また遠方にお住まいの方でも参加を希望される先生方は、企画広報室宛ご連絡ください。

 最後になりますが、この会の開催にご尽力頂いた、ノバルティスファーマ株式会社の早瀬様、その他関係者の皆様、本当にありがとうございました。

 

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